突然ですが、老後の生活を送るのに、いくらくらい必要なのか知ってますか?
老後の生活に向けて、貯蓄を始めてる方に聞いてみても、意外と明確に答えられない人が多い質問です。
そこで、今回は気になるけどよく知らない老後資金について解説いたします!
この記事を読むと次の3つのことが分かります。
・老後資金について
・老後資金はいくら必要なのか
・どう準備するのか
安心して快適な老後を過ごせるよう、順を追って解説いたします。
まずは、老後資金について、定義や知っておくべきことを解説していきます。
目次
老後資金について
老後資金ってなに?
一般的には定年退職を迎えるまでに準備する老後の生活のために必要なお金のことです。
退職金も以前に比べて少なくなり、年金も少子高齢化に伴ってもらえる金額が下がっています。
そうした状況の中で、快適な老後を送るために、各々での老後資金の準備が必要となってきます。
そもそも老後っていつから
一般的には定年退職を迎える60歳からと言われますが、昨今では65歳まで勤める方もいるので、人によって多少のばらつきがあります。
老後の生活は今後長くなっていく?
厚生労働省の資料によれば、日本の平均寿命は男性が約81歳、女性は87歳となっています。
2010年と比較してみると平均寿命は男性で約79歳、女性で約86歳も伸びており、年々平均寿命は高くなっている傾向にあります。
もちろん、あくまでも平均ではありますが、日々進化する医療技術や予防医学の発達で「長生きのリスク」というのも認識しておかなければならないでしょう。
生活費って最低で月いくら必要?
公益財団法人生命保険文化センターが発表した生活保障に関する調査によると、日常生活を送る最低限の金額は夫婦2人で月約25万円といわれています。
年金っていくらもらえるの?
夫婦の勤務年数等によって変動しますが、一般的に夫婦共働きで23歳から定年まで勤めた場合、65歳からの給付で月約28万円となり厚生労働省の発表に照らし合わせると、
最低限の日常生活は送れるできる金額になります。
もし結婚を機に、妻が専業主婦となった場合だと、65歳からの給付で月25万円となり日常生活ぎりぎりの状態です。
ゆとりのある生活には月いくら必要?
ゆとりのある生活の費用の平均は約35万円と言われています。
年金が夫婦2人で月約25万円くらいとすると月10万円ほどを貯蓄で賄う形になります。
老後資金はいくら必要なのか
それでは、老後資金として貯蓄はいくら必要なのでしょうか。
実際に老後を迎えるにあたっていくら資金を準備すればいいか計算してみましょう。
ステップ1.年金による想定収入を計算
たとえば妻が専業主婦、夫が定年まで勤め上げた夫婦の世帯をみてみましょう。
年金支給が65歳からですから、夫婦で90歳まで生きたとすると、25年間の年金支給となるので、以下のように計算することができます。
月25万円×12ヵ月×25年間=7,500万円
ステップ2.想定支出を計算
60歳で仕事を辞めたとした場合、90歳まで30年あります。
またゆとりある生活を送るために必要な生活費を35万円としてみていきましょう。
月35万円×12ヵ月×30年=1億2,600万円
なんと一億円以上になるのです。
ステップ3.老後必要資金を計算
収入7,500万円ー1億2,600万円=▲5,100万円 ですので、
今回のケースでは老後資金として、年金の他に5,100万円が必要となりました。
この約5,000万円をどう準備するかがポイントになりますね。
どう準備すればいいの
必要な老後資金がわかったとして年金以外でどう準備したらいいのでしょうか。
ここでは具体的な公的年金以外での準備方法をみていきましょう。
退職金
従業員1000人以上の企業の内、90%ほどが退職金制度を導入しているとされます。
減額傾向にあるとはいえ、大企業の場合、大学卒で勤め上げると約2,500万円ほど支給されるのが相場のようです。
中小企業でも1,000万円ほど支給されるようです。
しかし転職が一般的になりつつある現代で、定年まで同じ会社に勤める可能性は低いともいえるので、退職金に頼りすぎるのは危険です。
貯金
堅実に準備をするなら貯金がまず頭に浮かぶ人が多いと思います。
月々の支出を減らす工夫次第ですが、23歳の就業開始から60歳までの37年間に毎月1万円を貯金したとしましょう。
すると月1万円×12ヵ月×37年=444万円となります。
確実にお金を貯められる一方、昨今の銀行利率は0.001%~とかなり低いので、貯金額以上のリターンを得ることはできません。
投資
貯金を超えるリターンを得るためには国内外の株式や債券など、値動きを伴う資産に投資する必要があります。
当然、値上がりすることもあれば値下がりすることもあるので、お金が減ってしまうリスクを伴います。
そのため、生活費や確実に備えたい預貯金には手をつけず、余剰資金で行うなどバランスをとって行うようにしましょう。
保険
万が一の補償もついて貯蓄もできるので人気の保険。
保険商品によっては安全に投資よりもリターンを期待できるものもあります。
しかし保険は仕組みがややこしく商品の数も多いので安易に決めず、入念な比較検討が必要といえます。
iDeCo
iDeCoは2001年から始まった個人型確定拠出年金制度で、個人でも資産運用で年金を増やすことができる近年注目の貯蓄手法です。
月々5,000円から始めることができ、税制メリットや政府の後押しもあって人気です。
20歳以上60歳未満であれば原則誰でも始めることが出来るので、老後資金準備のとっかかりとして始めやすいといえます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は気になるけどよく知らずにいる老後資金について解説しました。
もう一度振り返ると
・老後資金は老後で年金以外に必要なお金のこと
・老後は60歳から30年間続くと考えたほうがいい
・ゆとりある生活には月35万円が必要
・老後資金は約5,000万円準備しておく必要がある
・貯金以外にも投資や保険を上手く活用して貯蓄しておく必要がある
社会情勢の変化に伴って、老後生活に不安を抱く日本人は8割以上もいるにも関わらず、
十分な準備ができているのは3割にも満たないといわれています。
快適な老後を送るためにもしっかりとした知識をつけて準備をすることが大切です。
少額からでもいいので少しずつ準備を始めましょう。