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【2019年版】相続について最低限知っておきたい重要なこと

相続

ご家族や親族が亡くなったときに発生する相続について、どの程度の知識を持っていますか?
葬儀の準備などでバタバタする中で、相続についてイチから調べるのでは遅いかもしれません。
今回はそんないざという時のために、相続について知っておきたい最低限のことをご紹介します。

相続とは

相続とは人が亡くなったとき、故人が所有していた預貯金や不動産などの財産を包括的に引き継ぐ制度です。
相続時には各種届出が必要となるので、必要な手続きや期限を事前に知っておくのが大切です。

相続の開始

相続は人が亡くなったその瞬間から始まります。

相続できる人と割合

人が亡くなった場合には相続人が相続をすることになります。
この相続人には2種類あります。
ひとつは、法律で相続人になるべき人と定められた「法定相続人」と、
故人が自ら「遺言書等で定めた人」です。

法定相続人

「法定相続人」には相続の順位があり、順位が高い人から順番に相続していくことになります。

それでは具体的にどのような人が法定相続人になるかをみていきましょう。

配偶者は常に法定相続人になる

故人に配偶者がいた場合、配偶者は常に法定相続人となり
特に順位をつけることはありません。
例えば、配偶者の他に相続人がいるいる場合には
配偶者とその相続人が法定相続人になります。
他にいない場合は配偶者のみが法定相続人です。

法定相続人の第一順位は子ども

故人に子どもがいた場合、子どもが第一順位の法定相続になります。
子どもが複数いる場合には、子どもの人数で割ることになります。
例えば、配偶者と子ども2人が法定相続人の場合には
配偶者が2分の1、子どもが各4分の1となります。

法定相続人の第二順位は親

故人に子どもがいない場合には、故人の親が法定相続人になります。
例えば、配偶者と親が2人いた場合は配偶者が3分の2、親が3分の1です。
親が2人いる場合は各6分の1ずつになります。
配偶者がいない場合は親のみが法定相続人です。

法定相続人の第三順位は兄弟姉妹

故人に子どもや孫、親や祖父母などがいない場合には兄弟姉妹が法定相続人になります。
例えば配偶者と兄が法定相続人の場合、配偶者が4分の3、兄が4分の1になります。

代襲相続

代襲相続とは、相続人(故人の子どもや親)が故人より先に死亡していた場合に相続人の子どもや祖父母等に遺産相続させることができる制度です。

遺言書等で定めた人

「遺言書」がある場合は法定相続人でない人にも遺産を分与できます。
しかし全く制限なく遺言で遺産を分与することはできません。
一定の法定相続人には、最低限の遺産の分与を受ける資格があるからです。
これを「遺留分」といいます。
法定相続人には「遺留分」があるので、遺言により遺産の分与割合を0にされても「遺留分」の割合までは請求することができます。

相続の対象となるもの

相続の対象としては現金や不動産などのプラスの資産が代表的です。
しかし相続の対象となるのはプラスの資産だけとは限りません。
借金などのマイナスの負債も相続の対象になるので注意が必要です。

相続手続きの流れ

複雑な相続手続きですが、葬儀社を使った場合には手続き関係でさまざまなフォローがあるため、なるべく葬儀社を使った方がいいでしょう。

ステップ1:死亡届の提出(相続から7日以内)

相続が開始した場合、まず病院で発行される「死亡診断書」を添付して「死亡届」を市区町村の役所へ提出する必要があります。
一般的には葬儀社が書き方を補助してくれ、代わりに提出してくれることが多いです。

注意することとして死亡届は生命保険の請求に必要ですが、
役所へ提出すると原本の返還はありません。
ですので、必ず届け出前に死亡届のコピーをとるようにしましょう。

ステップ2:社会保険関係の手続き

死亡届を提出したあとに、市区町村の役所や社会保険事務所で、社会保険や年金関係の手続きをする必要があります。
葬儀社を使う場合は届け出先などを補助してくれる場合が多いです。

重要なポイントとして、故人が国民健康保険や社会保険に加入していたら
葬祭や埋葬にかかる費用の一部について支給を受けることが出来ます。
何もしなければ支給されないので、必ず手続きをしましょう。

ステップ3:相続人の確定

相続が開始した場合、相続人がだれかをはっきりさせる必要があり民法に基づき確定します。
相続人として基本的には親、子ども、兄弟姉妹などが相続人として考えられますが、
実は故人が密かに認知した子どもがいる場合などもあるため、しっかりと「戸籍調査」を行う必要があります。

ステップ4:相続方法の確定(相続開始から3ヵ月以内)

相続では、相続開始から3カ月の熟慮期間が与えられ
3つの相続方法を選択することができます。
それは「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3つです。
原則的な相続方法である「単純承認」には手続き等はありません。
しかし「限定承認」や「相続放棄」には家庭裁判所への申し立てが必要なので注意が必要です。

単純承認

これは亡くなった人のプラスの資産とマイナスの資産全てを承継する方法です。
上に書いた通り、相続の原則的な方法なので手続き等はありません。
相続開始を知ったときから3ヵ月以内に「限定承認」や「相続放棄」をしなかったときに期間の経過により「単純承認」になります。
手続きをせずに3カ月が経過し「単純承認」とみなされると
もう「限定承認」や「相続放棄」は出来なくなるので注意してください。

また相続人が「相続財産の全部又は一部を処分したとき」や
「限定承認や相続放棄後であっても、相続財産の全部又は一部を秘匿、私的に消費、悪意で財産目録に記載しない」のが判明したら
「法定単純承認」が成立し、それ以降は「限定承認」や「相続放棄」が出来なくなります。

限定承認

これは故人のプラスの資産の範囲内でマイナスの資産を承継する方法です。
もしマイナスの資産がプラスの資産を超過していた場合でも
マイナスを借金として背負うことすることはありません。

相続放棄

これは故人のプラスの資産もマイナスの資産も一切承継しない方法です。
マイナスの資産が多額で、プラスの資産がない場合に選択することが多いです。

ステップ5:準確定申告と税の納付(相続開始から4ヵ月以内)

年金だけでなく、不動産所得等の収入が故人にあった場合は
相続開始から4ヵ月以内に税務署に準確定申告と税の納付をする必要があります。

ステップ6:相続人全員で遺産分割協議

遺言書がある場合は、遺言書に従い遺言執行者が相続手続きを進めていきます。
もし遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。

ステップ7:名義変更や預貯金の払い戻し等

遺産分割協議書や遺言書に従い、各金融機関や不動産などの名義変更を行います。

ステップ8:相続税の申告(相続開始から10ヵ月以内)

相続税の申告が必要な場合には、税務署に申告をして相続税を納付する必要があります。

以上が一般的な相続手続きの流れですが
複雑な手続きになるので、葬儀社や司法書士、弁護士等との連携がポイントになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

もう一度振り返ると

要点まとめ

・相続とは、人が亡くなった時に所有していた預貯金などを包括的に承継すること
・相続の開始は亡くなったその瞬間から
・相続できる人の範囲は基本的には故人の配偶者、子ども、親、兄弟姉妹
・相続できる人には法律で順位がある
・相続の対象となるのはプラスの資産のみだけでなく、マイナスの資産も
・死亡届はコピーをとって相続開始から7日以内に手続きが必要
・社会保険の手続きと合わせて補助金の申請をする
・相続人を確定するために戸籍調査を行う
・3つの相続方法から選択する
・単純承認は手続き不要だがプラスとマイナスの財産の全てを相続してしまうので注意
・限定承認はプラスの範囲内での相続なので借金を背負うことはない
・マイナスが明らかに多いときは相続放棄
・相続開始から4ヵ月以内に準確定申告と税の納付が必要な場合がある
・遺言書があればそれに従い、なければ相続人全員で遺産分割協議
・遺言書や遺産分割協議通りに資産の名義変更を行う
・必要な場合は相続税の申告と納付を行う

相続は親族間でのトラブルに発展することもあり、そういった問題を避けるためにも事前の準備が大切です。