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生前整理とは?今から出来るやり方と4つの気を付けたいこと

生前整理

近年、いざというときに遺族に負担をかけないようにする「生前整理」が注目されています。

亡くなったときのことを考え、準備するのは決して悪いことではありません。

今回は生前整理とは何なのか、やり方と4つの気を付けたいことを解説します。

生前整理とは

生前整理とは、生きているうちに死後の事を考え、身のまわりや資産を整理することをいいます。

最近では、30代といった若い世代の方も取り組みを始めている終活の一種です。

生前整理の必要性

なぜ生前整理が必要なのかというと、大きく4つの理由があります。

それは「いざというときに困らない」「残された家族の負担を減らす」「あなたの希望を死後にかなえる」「人生が身軽になる」です。

いざというときに困らない

急な入院や事故に巻き込まれた場合でも、生前整理によってどこになにがあるのか、分かるようにしておくと、家族やあなたの身のまわりの人は安心です。

残された家族の負担を減らす

故人の遺品が多いほど、遺族は遺品整理に手間がかかります。

その遺品整理を通夜や告別式などお葬式の最中や日々の多忙な中でしなければなりません。

遺族が故人の大切にしていたものを処分するかの判断を迷わずに行うためには、生前整理は必要といえます。

また、事前にどんな財産があるのか、どうして欲しいのかを明確にしておくと、遺族の心理的負担を減らすことが出来ます。

あなたの希望を死後にかなえる

日本の法律では、15歳以上の人は有効に遺言を残すことが出来ます。

遺言を残すことで相続人同士がもめずに済みますし、遺産分割の手間を減らすことが出来ます。

また、あなたの希望にそった資産の処分を、年齢を重ねて判断能力が落ちる前に決めることが出来ます。

人生が身軽になる

人は高齢になるにつれて色々な能力が衰えてきます。

ものを管理する能力も例外ではなく、高齢の方で片付けが出来ずものが溢れてしまう家もあります。

ものが多い家に暮らしていると必要なものが見つからなかったり、家の中が住みにくくなったりします。

生前整理を行えば不要なものを減らし、本当に必要なものを選ぶことができます。

また、もし在宅介護を行う場合でもリフォーム等の工事をスムーズにできるでしょう。

生前整理のやり方

ここからは具体的に生前整理をする場合のやり方について解説します。

ステップ1:必要なものと不要なものを仕分ける

生前整理に限らずですが、整理の基本は「必要なものと不要なものを仕分ける」ことです。

「いつか使うかもしれない」と取っているものや長年使っていないものは捨てる勇気を持つ必要があります。

ステップ2:不要なものは臆さず捨てる

服などは1年以上着ていないものは捨てるなど、ルールを決めると迷わないでしょう。

またアルバムや写真などは、デジタル化すればコンパクトになります。

ステップ3:財産リストを作る

財産目録と言われるもので、自分にはどんな資産があって、それがどこにあるかをまとめたものです。

近年、インターネットの普及で証券のペーパーレス化が進んでいます。

目に見える「証券」という形で残らないので、遺族が分からないという問題があります。

そうならないためにもあなたの資産がどれくらいあって、どこにあるのかをまとめるようにしましょう。

書店に「エンディングノート」という、あなたの資産状況や身近な人へのメッセージを記す

お手軽なものもあるので活用してみてください。

生前整理で気を付けたいポイント

インターネット上の情報も整理する

意外と忘れがちなのが、ネット証券やSNSのアカウントといったインターネット上の情報です。

近年、ニュース番組でクローズアップされている「デジタル遺品」というものです。

「デジタル遺品」として放置されると、情報が悪意のある人たちによって悪用される可能性があります。

また、人に見られたくない情報もあるかもしれないので、事前に整理しとくことをおすすめします。

先延ばしにしない

必要なものと不要なものを仕分ける際に気を付けたいポイントとして、判断を先延ばしにしないことです。

その場では楽かもしれませんが、後々保留したものが多くなってくると、後日また時間をかけて仕分けをする必要が出てきます。

決めたルールに従ってしっかりその場で判断しましょう。

遺言書には作成にルールがある

有効な遺言書として扱われるためには、法律で定められたルールに従い作成する必要があります。

もし「遺言書」を作成したくなったら、確実なものを作成できるよう、弁護士や公証役場での相談をおすすめします。

エンディングノートには法的拘束力がない

「遺言書」は法律で定められたルールに従い作成され、一定の法的拘束力を持つのに対し、

「エンディングノート」はあくまでもメモやメッセージ的な効力しかもちません。

ですのでそれに従って遺族が行動したり資産を処分してくれるとは限りません。

確たる意志がある場合には遺言書を残すようにしてください。

終わりに

いかがでしたでしょうか。

今回は生前整理についてやり方と4つの気を付けたいことを解説しました。

残された家族に負担をかけないためにも、また、人生を身軽にし、前向きに生きていくためにも、生前整理に取り組んでみるのはいかがでしょうか。