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健康

慢性腰痛の原因はストレスだった?仕組みと治し方を解説します

慢性腰痛

国民の80%以上が生涯において腰痛を経験するという腰痛大国の日本。
しかし病院に行っても原因を特定できるのは15%程度だといわれてます。

なかでも3カ月以上にわたって痛みが続く慢性腰痛は、特に原因が見つかりづらかったのですが、近年、心理的なストレスが深くかかわっていることがわかってきました。

あなたは大丈夫?腰痛ストレスチェック

・夜なかなか寝つけない
・食欲がない
・孤独感が強くなってきた
・イライラすることが多い
・憂うつになったりする
・なんとなく不安で落ち着かない

もし腰痛が長く続き、合わせて上記のような症状や状況がある場合は、心理的なストレスからおこる慢性腰痛の疑いがあります。

ストレスからおこる慢性腰痛について

腰痛の仕組み

私たち人間は日常生活の多くの場面で腰を使って生活しています。
腰は歩く、座る、作業するなど、二本足で生活する人間の動作の中心となる部位です。
そんな腰ですが、上半身を支えると同時に、下半身から伝わる衝撃を受け止める大切な役割を持っており、負担がかかりやすいのです。
特に前かがみの時には立っているときの実に3倍の負荷がかかるといわれます。
負荷をかけ続けた結果、骨が神経を圧迫したり筋肉炎症という異常が発生し、これが腰痛の原因となります。
しかし、こうした体の異常がないにも関わらず、腰痛が3カ月以上続くことがあり、これを「慢性腰痛」と呼びます。
近年、慢性腰痛は心理的ストレスが深く関わってることがわかってきました。

慢性腰痛の原因はストレス

ストレスの要因は職場や家庭の人間環境、仕事とさまざまですが、こうしたストレスにさらされていると、脳が痛みを抑え込む「ドーパミン」という神経伝達物質の分泌を抑制します。
「ドーパミン」の分泌が減ってくると痛みを抑えられなくなり、その上、その痛みがストレスとなって「ドーパミン」の分泌がさらに少なるという悪循環に陥ってしまうのです。
これが慢性腰痛が治りづらいといわれる原因です。

腰痛は腰をかばうと悪化する

さらに「また腰痛になるかもしれない」という不安から過度に腰をかばうと、この思考そのものもが心理的ストレスになります。
加えて、腰周りの筋肉の柔軟性が損なわれ、かえって体の痛みが生じたり、腰痛が治りにくかったりします。

慢性腰痛には早めの対策が必要

ストレスによる慢性腰痛を何年も抱えていると、余計にストレスに弱くなります。
以前なら耐えられたストレスでも、すぐに腰痛として痛みだし、悪循環が止まらなくなります。
慢性腰痛の疑いがあるときは早めに対策を講じるようにしましょう。

ストレスからおこる慢性腰痛の治し方

軽い運動をする

慢性腰痛を治すには痛みを楽観的に考え、ウォーキングやストレッチなどの運動を行うことがポイントです。
運動は腰痛の予防や再発に有効であり、日本腰痛学会の「腰痛診療ガイドライン」には「運動療法は慢性腰痛に対する有効性が高い」と記されています。

腰痛があるからといって体を動かさないでいると、筋肉が落ちて活動性が低下したり、精神的に落ち込んだりして、生活の質が低下しがちになります。
生活の質を保つためにも、運動を生活に取り入れることが大切です。

整体ではなく整形外科に行く

またストレスからくる慢性腰痛の場合、マッサージや整体へいくのはおすすめできません。
なぜならマッサージや整体へいって、一時的に症状が良くなっても、時間がたてば痛みが再発して根本的な改善にはいたらないからです。
行くべきなのは、消炎鎮痛剤などの薬物療法を行ってくれる整形外科です。
並行して心理療法やカウンセリングなど、心療内科や精神科の治療をしたほうがいい場合もあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回はストレスからくる慢性腰痛の仕組みと治し方について解説しました。

もう一度振り返ると

要点まとめ

・腰痛の原因は腰への負荷のかけすぎ
・慢性腰痛の原因はストレスで「ドーパミン」の分泌が減っているから
・治すためにはウォーキングやストレッチなどの運動をする
・マッサージに行くのではなく、整形外科で消炎鎮痛剤を処方してもらう
・心療内科や精神科で治療を行ったほうがいい場合もある

ストレスからおこる慢性腰痛の改善には心と体の両面から治療を行うことが大切です。